シンプルなパンの基礎がマスターできる
ホシノ天然酵母初級コースのご案内はこちらです↓
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ホシノ天然酵母を使うと、バターや砂糖、卵といった副材料が少なくても(または入れなくても)おいしいパンが焼けます。
実際、初級コースの9メニューでは砂糖はすべてのメニューに少し使いますが、バターは使ったり使わなかったり(使うとしても少量)、卵は使いません。
それでも香りがよく、旨味があって柔らかさの持続するパンが焼けるのはホシノ天然酵母を使用し、生地を冷蔵庫で熟成(オーバーナイト)させているからです。
酵母菌が旨味や香りの物質を作ります
パン生地の中では、たえず酵母菌が呼吸とアルコール発酵をしています。
その過程で、炭酸ガスが作られパンが膨らむのですが、このとき炭酸ガスだけでなく旨味成分であるアミノ酸や香り成分のエステル化合物などの物質も作り出しています。
これがパンの複雑な香りや旨味を作り出します。パン生地の大きさは、冷蔵庫に入っている間はあまり変わりませんが、酵母菌の生命活動は続いています。生地を冷蔵庫で一晩寝かせることによって旨味や香りのもとが生地にじっくりと蓄えられるのです。
意外に思われるかもしれませんが、パンの生地自体の味を一番左右するのはこの一次発酵です。
パンのしっとり感を長持ちさせる水和は時間がカギ
また、オーバーナイト(冷蔵発酵)させることによって生地を捏ねてから焼くまでの時間が長くなります。そうすると、パンの老化を遅らせることができ、焼いてから日数が経ってもパサつかず美味しく食べられるパンになります。
捏ねた生地の中では、水和という現象がおこります。水和とは、小麦粉のタンパク質と水が強く結びつくことで、水和がしっかりおこっているとしっとり感が長持ちするパンが作れます。
水和は、時間によって進むので捏ねてから焼くまでの時間が長いと老化の遅いパンを作ることができます。
※発酵などとの兼ね合いもあり、長くおけば置くほどよいということではありませんので注意してくださいね。長く置きすぎると酵母の元気がなくなってしまいます。
今回は少し難しい内容でしたが、ホシノ酵母に興味がある方に少しでも参考になったら嬉しいです。