京都市南区・十条
天然酵母パン教室 なのはな 関根花菜です!
たった5回のレッスンで初心者卒業!
ホシノ天然酵母初級コースのご案内はこちらです↓
(4月、6月スタートのクラスを追加しました)
www.sekinekana.com
今月の単発レッスン、ミルクフランスに多数のご参加ありがとうございます。
2月末はレッスンが重なり、7日連続レッスンになってしまってバタバタでした。Nさん回答が遅くなってすみません!
レッスンの中で色々質問を頂きましたので、いくつかブログ上でお答えします。ミルクフランスのレッスンを受けていない方にはピンと来なそうなこともありますが、パン作り全般に関わる内容もありますよ。
↓生徒さんの作品です。
Q1オーブン内に霧吹きなどで水を入れるのはなぜですか?
焼く直前に霧吹きで水をかけたり、スチーム機能のあるオーブンの場合はそれを使います。
(もっとも電気オーブンのスチーム機能は気休め程度でしかないことも多いです。私が使ったことがあるオーブンでスチーム機能があるけどほとんど意味がないもの、ある程度スチームが出るものありますので興味がある方はレッスン時にきいてください)
ハード系パンは、どうしてもリッチ配合のパンに比べると釜伸びがしにくいです。
※釜伸び…オーブン内でパンが膨らむこと
オーブン内でパンに熱風が当たり表面が早い段階で固まってしまうと、それ以上膨らむことができないので小さく詰まった感じの内層になりやすいです。また、とじ目が裂けやすくなります。
スチームを入れることによって、表面が早く固まってしまうことを防いでボリュームを出し、クープもきれいに広がります。
ただ、スチーム機能のないオーブンの場合はあまり多く霧を吹いてしまうと故障の原因になる場合があるそうなので気をつけてください。
Q2 ミルクフランスの生地は砂糖不使用ですが、モルトを入れなくても発酵はスムーズに進みますか?
基本的に砂糖を使用しないフランスパンなどのハードパンは、発酵をスムーズに進めるためにモルト(エキスまたはパウダー)を使用することが多いです。
モルトには、麦芽糖とでんぷんを分解する酵素(アミラーゼ)が含まれています。
モルトの麦芽糖は酵母がすぐ食べられる糖です。
酵母は小麦粉のでんぷんを分解しないと食べられません。砂糖を使用しない生地には、でんぷんはあるけど糖がない状態なので酵母のエサがなく初期の発酵が遅くなります。麦芽糖が酵母の初期のエサになり発酵がスムーズに進みます。
麦芽糖はすぐ酵母に消費されてしまいますがモルトにはでんぷんを分解する酵素も含まれているので酵母がでんぷんをエサにするのも助けてくれます。
こういう理由で、砂糖不使用の生地にはモルトを使用することが多いです。ミルクフランスの生地は砂糖不使用ですが、粉はリスドォル(準強力粉)を使用しています。
リスドォルはハード系パン専用のブレンド粉なのでハード系パンが作りやすいように最初から粉末麦芽が配合されています。
リスドォルの袋の裏です。
ちなみにこちらはスーパーカメリヤの袋です。麦芽が配合されていません。
麦芽が配合されてない粉を使う場合は、モルトを入れないと発酵が遅くなるかもしれませんが、待てば必ず上がってくるので心配いりません。無理にモルトを買うことも無いと思います。
Q3焼き上がりが短くなってしまいました。成形時、思った通りの長さを出すにはどうしたらいいですか?
生地を麺棒で伸ばす時点で、目的の長さぐらいにしておくのがいいと思います。
生地を麺棒で伸ばす:14~15㎝ぐらいにしておく
生地を台からはがす:少し縮む
折りたたむ:少し伸びる
最終発酵:少し伸びる
焼成:少し伸びる
という感じで最終的に15~16㎝ぐらいに落ち着くと思います。
生地を折りたたんだ段階で短ければ台に打粉をして、転がしてのばしてもいいですよ。
Q4 全粒粉の粗さはレッスンと同じ細挽きを使ったほうがいいですか?
全粒粉の配合割合が低いので、粗いものを使ってもあまり支障ありません。好きなものを使ってください。
Q5 ミルククリームに使うバターはレンジにかけて溶かしてもいいですか?
レンジにかけると離水してしまうことがありますので、早めに冷蔵庫から出して常温においておくことをおすすめします。
パン教室のご案内はこちらです↓
www.sekinekana.com